2024年9月6日に開幕した新生プロリーグ「リーグH」のレギュラーシーズンが2025年5月25日に全182試合を終了しました。 日本ハンドボールリーグ(JHL)を全面リブランドした歴史的な初年度シーズンの総括をお届けします。
シーズン概要と歴史的意義
2024-25シーズン基本情報
開幕戦:2024年9月6日(金)
最終節:2025年5月25日(日)
総試合数:182試合(男女合算)
参加クラブ:全28クラブ
開催会場:全国17会場
特徴:JHL全面リブランド初年度
今シーズンは日本ハンドボールリーグ(JHL)を全面的にリブランドして臨んだ記念すべき初年度。 開幕戦はジークスター東京 vs ゴールデンウルヴス福岡で幕を開け、地方名を冠した新チーム名による新時代の始まりを告げました。
男子リーグ ― 史上稀に見る接戦
順位 | チーム名 | 勝点 | 試合 | 勝-分-敗 | 得失点差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ブレイヴキングス刈谷 | 46 | 26 | 22-2-2 | +274 |
2 | 豊田合成ブルーファルコン名古屋 | 45 | 26 | 22-1-3 | +284 |
3 | ジークスター東京 | 44 | 26 | 20-4-2 | +157 |
4 | レッドトルネード佐賀 | 38 | 26 | 19-0-7 | +196 |
5 | 大同フェニックス東海 | 34 | 26 | 17-0-9 | +66 |
6 | トヨタ自動車東日本レガロッソ宮城 | 30 | 26 | 14-2-10 | −11 |
※ 上位6チームがプレーオフ進出権を獲得
男子リーグは史上稀に見る接戦となりました。首位のブレイヴキングス刈谷と2位の豊田合成ブルーファルコン名古屋の勝点差はわずか1ポイント。 興味深いことに、得失点差では2位のブルーファルコンが+284で、1位の刈谷(+274)を上回っており、最終節まで首位争いが続く激戦となりました。
男子個人賞
得点王 & フィールド得点賞
前田理玖(富山ドリームス)
227点
※リーグ新記録を樹立
GK部門最優秀選手
岩下祐太(ジークスター東京)
阻止率38.6%
※3度目のタイトル獲得
フェアプレー賞:安芸高田わくながハンドボールクラブ
女子リーグ ― ブルーサクヤが圧倒的強さで首位通過
順位 | チーム名 | 勝点 |
---|---|---|
1 | ブルーサクヤ鹿児島 | 52 |
2 | 北國ハニービー石川 | 47 |
3 | アランマーレ富山 | 43 |
4 | 熊本ビューストピンディーズ | 39 |
5 | 香川銀行シラソル香川 | 33 |
※ 上位5チームがプレーオフ進出権を獲得
女子個人賞
得点王 & フィールド得点賞
喜田ことみ(大阪ラヴィッツ)
241点
※男女通じて歴代最多記録
GK部門最優秀選手
馬場敦子(北國ハニービー石川)
阻止率40.1%
※5回目の栄冠に輝く
フェアプレー賞:大阪ラヴィッツ
シーズンハイライト & 注目記録
今シーズンの注目ポイント
- 前田理玖(227点)、喜田ことみ(241点)の両得点王がリーグレコードを更新
- 男子1位と2位の勝点差はわずか1ポイントという史上稀に見る接戦
- 得失点差では2位ブルーファルコンが1位刈谷を上回る逆転現象
- 全28クラブが全国17会場で試合を開催し、地域密着型リーグが本格始動
- 地方名を冠した新チーム名が定着し、地域連携イベントも多数実施
特に攻撃力の向上が顕著で、男女ともに得点王がリーグレコードを塗り替えました。 これは選手の技術レベル向上はもちろん、リーグHとして新たなスタートを切ったことで、 各チームがより積極的な戦術を採用した結果とも分析されています。
プレーオフへの展望
プレーオフ開催概要
開催日:6月13日(金)〜
会場:国立代々木競技場第一体育館
男子シード:ブレイヴキングス刈谷(首位通過)
女子シード:ブルーサクヤ鹿児島(首位通過)
レギュラーシーズンでは首位通過を果たしたブレイヴキングス刈谷(男子)とブルーサクヤ鹿児島(女子)がシードを獲得。 しかし、男子では勝点1差の豊田合成ブルーファルコン名古屋、女子では安定した戦いを見せた北國ハニービー石川の巻き返しも十分期待できます。
特に男子は上位チーム間の実力差が僅差であることがレギュラーシーズンで証明されており、 プレーオフでは一発勝負の緊張感の中で、どのチームが頂点に立つか予想がつきません。
まとめ
2024-25シーズンは新生「リーグH」として記念すべき初年度を終え、多くの記録と感動を残しました。 全国28クラブが参加し、地域密着型の新しいハンドボールリーグのモデルケースとして成功を収めたと言えるでしょう。
- 記録面:男女ともに得点王がリーグレコードを更新し、攻撃力向上を証明
- 競技面:男子は史上稀に見る接戦で最終節まで首位争いが続く
- 運営面:全国17会場での開催と地域連携イベントで地域密着を実現
- 今後:6月のプレーオフで真の王者が決定
プレーオフでの熱戦にもぜひご注目ください。新時代のハンドボールリーグがどのような結末を迎えるのか、楽しみに見守りましょう!